水曜日, 4月 01, 2009

生きる

去年から今年にかけて、心も体も、辛いことがたくさんありました。

でも、死への願望から解き放たれた、そういう時期でもありました。
しかし生きたいと願いつつも、生への執着はあまりなく、むしろ、素直な気持ちで受け入れることができそうな気もします。

次は、どれを公開しようかな…

生きる(2008.10~2009.3)

朝が来た
来てしまったと
嘆きつつ
手帳に書き込む
明日からの予定


もう少しだけ
生きていたい
生きていても
良いですかと
滝に手を合し

生きる

自問自答は
苦しいだけだから
あなたの存在が
必要なのです
手を握り


生きていることが
苦しいとき
言葉を
全部
捨ててみた


辛いという
言葉があるから
辛いのだからと
辛いを嬉しと
解釈してみる

生きる

ひとりきり
ひとりっきりの
ひとがいた
居間に寛ぐ
娘を抱きしめる


空を見た
我が不幸せの
なんと軽いこと
水蒸気になりて
雲にさえ届かぬ


楽しみながら
歩く
楽して
歩く
似て異なる歩み

生きる

幸せについて
考える
野の花をみて
空の色をみて
我が姿をみて


いま在ることの
しあわせを
かみしめながら
味噌を
溶く


ひと足ずつを
命がけの
人がいる
我が足をみて
立ち止まる

生きる(年末年始の、一番苦しかったころ)

海の向こうの
お陽さままで
道ができたから
歩いて行こうよ
そっと手を引き


窓辺の猫の
背を撫でて
通りゆく人
眺めている
暮れるまで


生きていて
良かったと
きっと思う
その日まで
生きてみる

生きる(入院していたとき・3)

すう十年の
よろこびも
かなしみも
みな吐き出して
もいちど生きる


二重に
三重に
己を
縛りつけながら
それでも生きる


炊きたての
白いご飯と
お味噌汁
行き交う箸と
笑い声

生きる(入院していたとき・2)

痛くても
元気と言う
苦しくても
にこやかに笑む
いけない習慣

生きる(入院していたとき・1)

思想家の
何百冊の
書物より
重かった
君のひとこと


苦しいまま
そのまま
死んでしまったら
明日出会うはずの
喜び逃す


ひとつだけ
やり残したことがある
ああ
もうひとつ
やり残したことがある

生きる(2008.10~2009.3)

迷いながら
躓きながら
佇みながら
膝を抱えて
泣きながら


空を眺め
海を感じ
あしたも
朝が来る
そう信じ


死んじゃ駄目
というから
生きてきた
恨みもしたけれど
感謝もしている

官能歌いろいろ

2009年1月から3月まで、3ヶ月間に作った歌です。

歌を作るのに要する時間、平均10分。
細かい推敲もせぬまま、点検もせぬまま、置いてありました。
もう少し時間が経って
時間と心に余裕ができたら、少しずつ手直しをしていきたいと思います。

今、ここに移動しながら歌を眺めて、なんと駄作の多いこと。恥ずかしいです。でも、素直な気持ちで書いているから、続いているのかもしれません。次は、「生」をテーマにした歌です。
指と指を
絡ませて
私の中の
余韻を
遊ぶ


このからだの
すみずみまで
しりつくして
食みつくして
なおむさぼり


満開の桜木の下
君の前に
跪き
愛を
乞う
黒の嫉妬が
私の中で
蠢きながら
膣の奥まで
喰いつくし


私の知らない
私を見ている
あなたの視線
あなたの指先
あなたの愛


愛だとか
嫉妬など
言葉もすべて
昇華して
絡み合い
私の中で
夢を見る
君の髪の
香りに
酔う


雪の降る
夜の抱擁
喘ぎ声も
白い闇に
消え入る


君と
獣に
なるときの
熱も
冷め
ダウンライトに
浮かび上がる
その目を見つめ
瞳の中の
己に酔い


彼方に
流れる
旋律が
陶酔に
火をつける


真白き
木炭の

澄み渡る
恍惚
その
唇が
幸せな
女を
創りあげる


ヨナカーンの如く
薄く冷たい唇に
私の燃える唇を
重ねて溶かす
我が生さえも


暗闇に
唇ふたつ
舞い狂う
流れる唾液
流れるままに
抱きしめて
血が
吹き出るほど
きつく
強く


恍惚のあとの
愛情が
ふたりを
幸せの中に
陥れ


憎しみから
始まったと
囁きながら
攻め続ける
狂った大蛇
声が
洩れる
襖の陰
微かに
揺れ


羞恥心てなに?
女が問う
なくて良いもの
男が言う
枕が床に落ち


くびすじの
痙攣と
ひとすじの
涙が
媚薬となり
私の中で
眠るあなたの
耳を
そっと
噛んでみる


極彩色の
曼荼羅を
ふたりの
背に描く
汗と色で


冷めてしまった
わたしのなかに
それでもあなたは
はいってくる
炎のまなざしで

官能

どこまでも
落ちていく
背中に爪を
食い込ませ
粘液に塗れ



つま先の
力が抜けた
ときから
愛が
始まる



蒼い光の中で
見つめあう
お互いの
狂おしい瞳
犯しつつ
どこまでも
落ちていく
背中に爪を
食い込ませ
粘液に塗れ


つま先の
力が抜けた
ときから
愛が
始まる


蒼い光の中で
見つめあう
お互いの
狂おしい瞳
犯しつつ
そっと
我が臍に
釣り針を
垂れる人
嗚冷たい


逢わぬ時こそ
お互いの臓を
膨張させ
お互いの臓を
弾いては悦び


膝っ小僧を
擦りむきながら
愛してくれた
海の見える
部屋
しあわせと
くちにする
その時だけの
しあわせを
もとめる人


体中の
粘膜に
花蜜の
匂いが
浸み込むまで


黒い
嫉妬が
からだの芯を
執念く
貫く
心までが
ひとつになってしまった
からだがはなれていても
どんなにはなれていても
いつも私は抱かれている


熱く
絡み合い
燃えながら
なお
凍える指


ドアの鍵を
カチと締め
その瞬間に
燃え上がる
ふたつの体

五行歌を公開します

しばらくの間、今まで作った歌の中の、官能歌を公開します。
そのあと、徐々にそのほかのテーマの歌もここに公開していきたいと思います。

お楽しみいただけましたら、コメントをくださいませ。